2019年度プリプレス研究会-オフセット印刷技術研究会
合同研究例会

令和時代のスマートな色管理

〜プリプレスとオフセットが一緒に考えた〜

 

 近年、デジタル化により印刷物の減少が取り上げられていますが、実際に手にとって見る事ができる印刷物の良さも見直され、印刷回帰の流れもみられてきております。具体的な例では、車のカタログや風景・動物・人物の写真集など同じものを複数所有したいというニーズがありますが、この前提となるのは一貫した印刷の色管理であり印刷の基本概念に他なりません。
 一方で、印刷会社様においては、色の管理についての悩みは多いと耳にします。この「印刷における色合わせ」について、プリプレス〜オフセット印刷の各工程でそれぞれ大事にする要素があり、プリプレス・オフセット両研究会が議論を積み重ねてこの領域の第一線でご活躍されている講師陣にご講演をお願いしました。
皆様のお仕事の参考になると存じます。多くの皆様のご参加をお待ち申し上げます。

主 催: (一社)日本印刷学会 技術委員会 プリプレス研究会、オフセット印刷技術研究会
日 時: 2019年11月29日(金)10:00〜16:45 (受付開始: 9:30)
会 場:

株式会社小森コーポレーション 本社6階大会議室
本社1階の受付奥にあるエレベーターにて、6階まで上がってください
〒130-8666 東京都墨田区吾妻橋3-11-1
アクセス:都営地下鉄浅草線「本所吾妻橋駅」(A4 出口)より徒歩3分 
東武伊勢崎線「とうきょうスカイツリー駅」(出入口1)より徒歩5分


プログラム
10:00-10:05 開会あいさつ
プリプレス研究会主査
10:05-10:45
1.「色が合うとはどういうことか」

大日本印刷(株)  杉山 徹

 人は様々な場面で色を拠り所にした判断を下している。印刷業界においても、色が合っている、合っていない、という会話をよく聞くが、「色が合っている」とはどのような状態のことを指しているのだろうか?「色が同じ」は、「長さが同じ」や「重さが同じ」と決定的に異なる。色の知覚には、純粋な物理量だけでなく、脳の機能が密接に関わっているからである。だから、紙とモニタといった物理的に異なるメディアでも、脳で知覚される情報を同じにすれば、同じ色に見えるのである。本講演では、脳に同じ色だね、と認識させるにはどうすればよいか、という視点で、カラーマネジメントの話をしたい。
10:45-11:25
2.「色見環境、測色を中心とした規格について」

ビデオジェット・エックスライト(株)  岡松 英二

 デジタルプルーフが主流となってきた昨今、校正と本紙印刷との色合わせには、色材の異なる色のカラーマッチングにおける変動要素のためにさまざまな困難が生じている。また、印刷評価のためのビューイング環境も蛍光灯からLEDへの移行に伴う変化への対応に迫られている。本講演では、適切なカラーマッチングの実現に必要な印刷色評価用の観察環境を検討する際に確認しておきたい規格としてどのようなものがあるかを紹介する。また、安定的な色再現の実現に必要な測色に関する規格や役立てたい色管理手法を案内する。
11:25-12:25
3.「色校正運用の実情と製版刷版部門に求められる管理運用について」
富士フイルムグローバルグラフィックシステムズ(株)   大橋 彰
共同印刷(株)  川田 賢三

 少子化への対応や働き方改革など、企業における生産効率向上やコスト削減の要請が強くなる中、印刷会社の現場においても安定的且つ効率的な色校正の運用が求められている。デジタル印刷機やカラーマネジメントツールが普及する状況になったが、実際にはそれらがうまく働き目的通りの色で出力、管理されているものか?
 本講演では色校正システムの市場状況を紹介するとともに、印刷会社が抱える色校正にまつわる課題、そして製版、校正、刷版部門において色校正を円滑に運用するために必要な管理手法や望ましい運用のあり方についてディスカッションする。
休憩 (12:25-13:40)
13:40-14:20
4.「印刷における色管理手法としてのJapan Color認証制度」
(一社)日本印刷産業機械工業会  大久保 寿男

 カラーマネジメントを行う前提条件として、印刷機やプルーフ機器等のデバイスが常に安定していることが上げられる。あるひとつのデバイスに複数回出力するとして、全く同じ数値で指示しているのにも関わらず、全く違ったものを出力してしまうようでは、どんなシステムを構築しようとも、そのデバイスの不安定さから要求通りのものが出力されているかどうかの判断すらできない。
本講演では、デバイスを安定させる=標準状態を作り、その状態を維持管理する仕組みであり、日本の色基準Japan Colorをもとに認証を行う「Japan Color認証制度」による色管理を紹介する。
14:20-15:00
5.「印刷方式、原反違いによる色表現域の差と老化による色認識域の差
  〜長寿命時代の視認性向上カラーマネジメントへの取り組み〜」
東洋インキ(株)  池田 卓美

 Japan Color 2011ではコート紙をベースとした色基準が定義されているが、実印刷では様々な原反や印刷方式の異なる印刷物あり、それぞれ表現できる色が少しずつ異なっている。一方で長寿時代に向け高齢者に配慮した印刷物、カラーマネジメントも求められはじめている。総務省統計局のデータによれば、2019年4月1日現在、日本人の人口は1億2,396万人。そのうち65歳以上の高齢者人口は過去最高の3,559万9千人(前年同月比37万6千人増)であり、今後も高齢者が増え続ける中で、老人性白内障など高齢者の物の見え方が問題化してきている。このような加齢による視認性の問題を解決すべく長寿命時代に対応した新たなカラーマネジメントを考える。
休憩 (15:00-15:20)
15:20-16:00
6.「「色見本に合わせる」絵柄での色管理は印刷を変えるか」
(株)プロスパークリエイティブ  木島 明良

 これまでの印刷の色合わせは、コントロールストリップのベタ面のパッチを基本にして刷り出し時の色合わせを行い、絵柄の色は機長の経験と勘で行っている。当社は普及しているRGB の入力装置を使って、従来よりも大幅に安価な絵柄面測色色評価システムを完成した。
 これでこれまでの経験と勘で行っている絵柄の色管理を数値で正確に色評価する技術をもとに、最終的に印刷機のインキコントロールまでを行うことが可能になった。
16:00-16:40
7.「オフセット印刷機はここまで来ている」
(株)小森コーポレーション  吉川 武志

 drupa2020も目前に迫り、更なるデジタル化の波が押し寄せてきている感の強い印刷業界。様々な機能を持ったデジタル印刷機の発表が相次ぐ中、実はいまだに印刷生産の主流を占めている。オフセット印刷機がどのようなレベルにあるのか、あまり語られていないのが現実である。
 本講演では、実際に市場に提供されているオフセット印刷機の実態を説明するとともに、今後の印刷機にどのような機能を追加しようとしているのかについても言及したい。
16:40-16:45 閉会あいさつ
オフセット印刷技術研究会主査

定 員: 80名(定員になり次第締切)
参加費: 会員・賛助会員10,000円,非会員12,000円
参加費払込: 参加費は当日会場受付でお支払ください。
申込方法: 日本印刷学会のホームページのフォームからの参加登録をお願いします.本セミナーを選択してお申し込みください.E-mailまたはファックスでも結構です(氏名,所属,連絡先,会員の有無を記入ください).
連絡先: (一社)日本印刷学会 事務局
〒104-0041 東京都中央区新富1-16-8 日本印刷会館内
電話:03-3551-1808 FAX:03-3552-7206
E-mail:nijspst-h@@jspst.org
お断り: 事情によりプログラムまたは講師を変更する場合があります。